吸収因子と温度因子
吸収因子とはX線が試料内で吸収されることを考慮した因子です。しかし、XRDで多く用いられるディフラクトメーターでは回折角θに対して無関係であるため、省略されることが多いです。
温度因子については、原子は結晶構造の格子において静止しているのではなく、ある平均位置を中心に熱振動しています。この熱振動は温度が上がるほど大きくなります。X線回折における温度因子は温度によって強度がどのように変化するのではなくて、一定温度(室温)の時に回折角2θによって強度がどのように変化するのかを考慮した因子です。しかし、温度因子は精密なデータのためには必要ですが、多くの場合省略されます。
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