Lorentz因子
X線回折はブラッグの式によって起きますが、回折ピークの角度から少しずれた角度でもある程度の回折は起きます。ある試料に対してX線を入射して角度を少しずつ変化させた時の様子を図1に示します。回折強度のピークを最大強度(回折角度2θの時)、斜線の面積を積分強度(回折ビームの全エネルギー)、最大強度の半分の強度の時の幅を半値幅といいます。積分強度(回折エネルギー)はほぼ一定となるので、最大強度が高いと、回折幅が狭くなります。反対に、最大強度が下がると、回折幅は広くなります。そしてこの時の回折幅は角度に依存し式(1)で表されます。これをかたより因子と合わせてLorentzかたより因子として式(2)に表わします。この時、分母の定数は省略されます。
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