提案と駆け引き
自分の意見や主張をプレゼンする機会はたびたびあります。相手はあなたの意見や主張に対して何かの反応や答えを出しますが、相手に選択の自由があるか否かは重要です。相手に選択の自由があると、相手は自分の意志で決めたことになります。こちらから意見や主張はしますが、承認すること拒否することも相手が責任をもって決めたことです。もちろん、相手に承認してほしい時は承認してもらえるように最善を尽くします。
一方で、相手に選択の自由がない状況もあります。相手が立場的に逆らえない人や、状況的に断れない人などです。いわゆる「やらざるを得ない」状況です。やらざるを得ない状況と言うと、準備不足などのように、ややネガティブな印象もありますが、うまい人は駆け引きや戦略の一つとして活用します。そして本当にうまい人は渋々決めさせるのではなく、まるで自分の意志で決めたと思わせることもできます。そのレベルで人の意思決定に関与できれば「やらされている感」もなく、物事を進めることが出来ます。これには相手のことをよく知る必要があります。相手をだましたり、あざむくことだけが駆け引きではないのです。自発的に相手が動くように準備や根回しをすることも含まれます。
駆け引きという言葉に良い印象を持たない人もいるかもしれませんが、何事にも準備や段取りは必要です。それは仕事のタスクに限らず、相手の意思決定に対しても単に真向正面から提案するだけでなく、相手が快く承認してもらえるように準備、段取りを駆け引きします。
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