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金属材料基礎講座-101

亜鉛製錬

 亜鉛の製錬は主に湿式製錬と乾式製錬があります。そして亜鉛の原料としては主に閃亜鉛鉱(ZnS)が使用されます。亜鉛製錬では湿式製錬も乾式製錬もまず最初に閃亜鉛鉱を酸化させて酸化亜鉛にします。これを酸化焙焼と呼びます。式(1)に示します。

 

2ZnS+3O2→2ZnO+2SO2  (1)

 

湿式製錬では酸化亜鉛を硫酸に溶解した後に電解採取して電極に亜鉛を析出させます。このようにして精製した亜鉛を電気亜鉛と呼び、純度は99.99%            になります。亜鉛の多くはこの湿式製錬によって生産されます。

 乾式製錬では酸化亜鉛をコークスと一緒に加熱して還元します。亜鉛は沸点が907℃のため生成した亜鉛は気体となります。この亜鉛蒸気に液状の鉛に吸収させます。ここで、亜鉛と鉛は温度が低下すると液相状態で亜鉛と鉛が二相分離するため純粋な亜鉛が得られます。しかし、乾式製錬では鉛が混入するので電気亜鉛の方が純度が高いです。

 

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