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金属材料基礎講座-80

エロージョン・コロージョン

 配管などで水の流れがある時に流体によって物理的に配管が摩耗されることをエロージョンと言います。そしてエロージョンによって摩耗した場所が同時に腐食されることをエロージョン・コロージョンと言います。流体は砂や泥を含んでいるとエロージョンが起こりやすくなりますが、これらを含まない水でもエロージョンが起こる可能性はあります。エロージョンによって金属表面の保護皮膜が破壊され金属表面が露出して腐食(コロージョン)が起こります。エロージョン・コロージョンの模式図を図1に示します。

 エロージョン・コロージョンは銅や銅合金に起きやすい腐食です。通常、銅の表面には酸化保護皮膜がありますが、これがエロージョンによって破壊され銅が腐食されます。エロージョンは流速が速くなるほど保護皮膜を摩耗する力が強くなり、溶存酸素も供給されやすくなるので大きなエロージョンとなります。流速としては1.2m/s以下が望ましいと言われます。エロージョン・コロージョンが起こりやすい場所として、配管のエルボなどの曲り部があります。配管の曲り部は乱流が起こりやすい場所でもあり、気泡などもエロージョンを起こしやすくします。

 

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