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金属材料基礎講座-43

疲労破面の特徴

 疲労破壊した破面パターンの例を図1に示します。疲労破面は材料の強度や応力の種類や大きさによって様々な破面になりますが、大きく3つの特徴があります。1つ目疲労破壊には起点があります。破壊の起点となる欠陥や不純物介在物や表面の応力集中などがあります。そして起点の周辺にはへき開破面と呼ばれる模様が現れます。また内部起点による疲労破壊ではフィッシュアイと呼ばれる模様が観察されます。2つ目にき裂の進行です。材料に繰返し応力が負荷されることでき裂が進行します。き裂が進行する過程でストライエーションやビーチマークなどの模様が形成されます。3つ目にき裂の進行によって材料の断面積が減少したため、応力に耐えられず最終破断します。ここは材料の強度によって延性的な破面や脆性的な破面が見られますが、破壊の形態としてはほとんど塑性変形が見られない脆性的な破壊になります。ただし、本当に最後的な破断場所だけは多少の伸びが見られることもあります。

 

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