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エピソード-24

自由とわがまま

 自由という言葉にはどんな印象を受けますか。わがままという言葉にはどんな印象を受けますか。自由というと、自分以外の人、制度に拘束されない、自分の意志で好きなことをすることなどです。印象としてポジティブにとらえられます。一方、わがままというと他人の都合を考えないで自分の好き勝手なことをする、自己中心的なことなどです。印象としてネガティブになりやすいです。

 両者の違いは何でしょう。他人目線では他人が迷惑と思うか、思わないかでしょう。では本人にとってはどうでしょう。本人に自覚がなくても、他人に迷惑が及ぶのならわがままになります。人は社会のつながりの中で生活しているので、自分の都合・好き嫌いだけで他人に迷惑をかけるのはよくありません。そして自由とわがままの違いとしてもう一つ挙げられることとして責任があります。自由には責任がともないます。しかしわがままには責任はありません。無責任と言った方がよいかもしれません。

 自由と責任はコインの表と裏のように常に一つです。「自由に生きる」というと多くの人がそうなりたいと思うでしょう。しかし、自由の代償は責任です。例えば事業で成功すれば偉大な人となりますが、反対に事業で失敗すれば何もなくなります。どのような結果が起きてもそれを自分で責任を取らなければなりません。代わりに責任と取ってくれる人などいないのです。しかし、制限なく行動できることは自由の醍醐味です。本当に自分のやりたいこと、好きなことであれば人は責任がとれるようになります。一度失敗してもまたチャレンジすることもできます。

 そしてわがままと無責任はこれも一体です。好き放題した後に物事が自分にとって都合が悪くなると、とたんに投げ出します。その時、その場のノリと勢いでの発言や行動で何の責任も伴わないこと。それがわがままです。