鉄鋼材料組織

鉄鋼材料は金属材料において最も生産量が多く、JISにおいて最も種類が豊富な材料です。鉄鋼材料において最も重要な合金元素は炭素です。炭素の添加量によって硬さや引張強さなどの機械的性質が変化します。さらに熱処理によっても特性が大きく変わります。

S○○C 機械構造用炭素鋼 JIS G 4051

機械部品用の鋼です。SはSteel(鉄鋼)、CはCarbon(炭素)です。Sの後の数字が炭素量の少数の値をあらわしています。例えばS25Cであれば、炭素量0.25%の鋼です。

SK○○ 炭素工具鋼 JIS G 4401

機械構造用炭素鋼よりも炭素量の多い鋼です。そのため刃物やヤスリなどの工具に使用されています。また熱処理によって硬さ、耐摩耗性を高めることができます。SKの後の数字が炭素量の少数の値を示します。例えばSK85なら炭素量0.85%の鋼です。

冷間圧延鋼板 SPC○

冷間圧延用の鋼板です。規格としては一般用のSPCC、絞り加工用のSPCD、深絞り加工用のSPCE、非持効性深絞り用のSPCF、非持効性超深絞り用のSPCGがあります。鋼材としては低炭素鋼に相当します。